保護試験規格
テクノロジのおかげで、テレビで好きな番組を見たり、携帯電話で話をしたり、どのメーカのDVDプレイヤでも再生ができます。これが可能なのは、工業規格が順守されているからです。集積回路パッケージの寸法やコンピュータ・モニタの電圧レベルおよび信号、そしてポータブル機器の落下試験の仕様にも規格が存在します。規格および標準化団体のいずれも膨大な数に上りますが、規格への準拠には多くの利点があります。異なるメーカの製品が連係して動作するだけでなく、製品コストも低下します。標準化された部品は、多くのメーカで使用され、コストを低減できます。規格は標準化団体の下部組織によって策定されます。利害団体の専門家たちが会合を開いて、最善の方法を決定します。利害団体には、製品の製造業者と利用者、試験装置の製造業者、および場合によって地方自治体、地域、政府の規制機関が含まれます。規格試験の重要なクラスでは、電気システムの電気的ストレスに対する耐久能力がテストされます。
システムにかかる電気的ストレスは多種多様です。立ち上がり時間がns単位で電流が数十AのESD現象から、立ち上がり時間がμs単位で電流が数千Aの雷まで多岐にわたります。製品を現実世界で考えられるあらゆるストレスに対してテストするのは現実的ではありません。その代わりに、標準化団体はそれぞれが特定の脅威を対象とする限定数の標準化試験を開発しています。規格は、電流波形および電圧波形の観点からストレスを規定しています。最も一般的なストレス波形は、図 1に示す二重指数関数です。通常、電圧波形はオープンに対して、電流波形はショートに対して規定されます。一般的な波形パラメータは、ピーク電圧とピーク電流、立ち上がり時間(通常ピークの10~90%)およびピークの50%までの遅延時間です。規格は、ストレス波形を被試験装置に印加する方法および各テストの合否基準についても規定しています。これにより、誰が実施してもテスト結果は同じになり、テストに合格したシステムは信頼性を確保しながら動作することが期待されます。
図1 二重指数関数波形

電子システムはあらゆる環境の中で動作する必要があり、信頼性要件はアプリケーションごとに大きく異なります。したがって、各業界向けに多くの標準化団体が設立され、それぞれが特定の脅威に対する規格を持っていることは驚くことではありません。以下の表は、関連する規格を示したものです。テーブルのリンク先では各規格のより詳細な情報を提供しています。
図1電気的ストレス規格(リンク先では追加情報を提供しています)
| 規格 |
タイトル |
標準化団体 |
被試験機器 |
電気的ストレス |
| IEC 61000-4-2 |
電磁両立性(EMC) - 試験および管理技術 – 静電気放電耐久試験 |
国際電気標準会議(IEC) |
システム |
ESD |
| IEC 61000-4-5 |
電磁両立性(EMC) - 試験および管理技術 – サージ耐久試験 |
国際電気標準会議 |
システム |
電力線および信号ラインのサージ |
| GR-1089-CORE |
電磁両立性および電気保安 |
テレコーディア |
米国で使用される電話機 |
電力線および信号ラインのESDおよびサージ |
| ISO 10605 |
道路車両 – 静電気放電による電気妨害の試験手法 |
国際標準化機構(ISO) |
車載用電子機器 |
ESD |
| PC62.33 |
バリスタ・サージ保護デバイスの標準試験仕様 |
電気電子技術者協会(IEEE) |
バリスタ |
サージ |
| PC62.35 |
アバランシェ接合形半導体サージ保護デバイスの標準試験仕様 |
電気電子技術者協会(IEEE) |
保護ダイオード |
サージ |
| ITU-T K.20 |
通信・放送施設に設置された通信機器の過電圧および過電流に対する抵抗性 |
国際電気通信連合(ITU) |
欧州の電話局で使用される電話装置 |
ESD およびサー |
| ITU-T K.21 |
顧客宅内に設置された通信機器の過電圧および過電流に対する抵抗性 |
国際電気通信連合(ITU) |
欧州の顧客宅内電話機器 |
ESD およびサージ |
| ITU-T K.45 |
アクセス網および幹線網に設置された通信機器の過電圧および過電流に対する抵抗性 |
国際電気通信連合(ITU) |
欧州の電話幹線網 |
サージ |
| JESD22-A114D |
静電気放電(ESD)感度試験人体モデル(HBM) |
JEDEC |
集積回路(非システム用) |
ESD |
| JESD22-C101C |
誘導電界デバイス帯電モデル 静電気放電の試験方法 マイクロ電子部品の耐閾値 |
JEDEC |
集積回路(非システム用) |
ESD |
| ANSI/ESD STM5.1-2001 |
静電気放電感度試験人体モデル(HBM) 部品レベル |
静電気放電協会(ESDA) |
集積回路(非システム用) |
ESD |
| ESD STM5.3.1-1999 |
静電気放電感度試験デバイス帯電モデル(CDM) |
静電気放電協会(ESDA) |
集積回路(非システム用) |
ESD |
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