車載アプリケーションのコーナー: ハイブリッド車と電気自動車向けの高電圧補助ドライブ

著者:  Calvin Lim  - 02-08-2019 

ハイブリッド車および電気自動車の場合、補助三相モーター駆動のアプリケーションに多くのチャンスがあります。これらのシステムは、定格5~8kW であり、空調ドライブ、電気式スーパーチャージャー、電気式ターボチャージャーなどのシステムで使用されています。これらのシステムは、ディスクリート素子を使用して実現されることが一般的ですが、インテグレーテッドパワー・モジュールを用いる設計も急速に普及しつつあります。

オン・セミコンダクターの車載用スマートパワーモジュール(Automotive Smart Power Module, ASPM)は、三相アプリケーションに完全にフィットします。これらのモジュールは、小型で効率的であり、三相式の補助モーター・ドライブ・システムの構造に最適です(下図)。

 

これらのモジュールは、6個のIGBTデバイスの電力ブリッジとソフトリカバリ逆並列ダイオードを搭載しており、モーター制御アプリケーション向けに最適化されています(図2)。3個のハイサイド・ゲートドライバと1個のローサイド・ゲートドライバが、絶縁されたセラミック基板に搭載されています。ASPMモジュールは、ダイレクトボンド銅(Direct Bond Copper, DBC)基板プロセスを使用して製造されています。これは、セラミックシートを2枚の薄い銅の層で挟んだ構造です。上層の銅は、回路の相互接続のためにパターン形成され、下層の銅は、ヒートシンクへ熱を逃がすために使用されています。さまざまな熱性能に向けて、さまざまな種類のセラミック基板材料を使用できます。アルミナ(Al2O3)および窒化アルミニウム(AIN)基板を利用できます。回路部品は、DBCの上層にはんだ付けされ、パッケージ全体は、エポキシ樹脂でカプセル化されています。最終製品は、頑丈に密閉された熱効率の良い筐体に収容されています。これらモジュールは、車両に関するAQG324およびAEC-Q10x仕様の要件を満たしています。

ASPMモジュールは、650V (ASPM27)と1200V (ASPM32)の電圧、および複数の電流レベルが用意されています。現在入手できる製品を表1に示します。各モジュールは、高電圧モーター駆動システムの心臓部として使用できます。たとえば、NCV21xシリーズでは、電流検出レジスタおよび高品質の電流検出アンプ(CSA)を追加することにより、適切な過電流保護を実現できます。CSAは、センサなしのモータースピード制御アルゴリズムの導入に必要な情報をシステムへ提供できます。マイクロコントローラを追加することにより、6個の各モジュール入力を駆動するスイッチング信号を発生するために必要な制御を行うことができます。

 モジュール設計とディスクリート設計の価値提案は、アプリケーションによって異なりますが、ASPM設計ソリューションの性能が向上していることは否定できません。また、ASPMは優れた熱性能を提供しますが、これはPCBを使用して熱をディスクリート素子からヒートシンクへ流す方法では一般的に不可能です。さらに、ASPMは主に高電流コンポーネントへ近接していることにより、EMI性能が大幅に向上します。これもほとんどのディスクリート設計では実現不可能です。ASPMモジュールを使用したモーター駆動システムにより、非常に効率の良いコンパクトな設計をえます。

オン・セミコンダクターのソリューションの詳細に関しては当社Webサイトのオートモーティブおよび自動車電装化のページをご覧ください。

 

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