電気自動車向けの磁石を必要としない発電機と電動機

著者:  John Grabowski  - 06-19-2019 

永久磁石は、膨大な数の家庭機器および産業機器に不可欠なコンポーネントであり、電気自動車用のモータを含め、特に再生エネルギー業界において不可欠です。現在、これらの磁石は、希土類元素であるネオジムとジスプロシウムをベースにしており、電気自動車のモータ設計での使用のためにますます高価になっています。EUは、永久磁石における重希土類元素を必要としない、または大幅に減らす目標を設定し、現在、軽希土類元素のみをベースとした磁石の特性を劇的に向上させる複数の斬新な微細構造技術戦略を研究しています。

現在、電気自動車向けの高電力密度の発電機は、希土類素材を使用した永久磁石モータに大きく依存しています。業界は、希土類磁気素材のコスト増、制限、および稀少性を考慮し、この問題に新たな方向から取り組み始めています。安価に製造された磁気素材が手に入るまでは、異なる種類の機械が適切なソリューションを提供できるかもしれません。誘導機および分巻ロータは、EV発電機にとって魅力的な選択肢となりつつあります。

誘導機(IM)は、磁石を使用しない選択肢の1つであり、長きにわたり、一部のEVメーカにとって、PM機に代わる方法として好まれています。IMは、その信頼性、好ましいの故障モード、広範囲の効率により使用されています。典型的なEV誘導機は非常に単純で、図1に示すように、巻線形三相ステータ(固定子)とリスかご型ロータ(回転子)で構成されています。その動作は非常に簡単で、ステータ巻線が三相電圧で励磁されると、電流が流れ磁場が生まれます。ステータの回転磁界は、ロータの「リスかご」に電圧を誘起します。ロータの誘導電圧は、電流とトルクを発生させます。ステータの回転磁界は、ロータの回転磁界と相互作用を起こします。これによりトルクが発生し、モータシャフトを回転させます。IMの性能は、銅製の専用ロータ設計により、テスラ社のEVでの使用のために最適化されています。

図 1誘導機

最近、もう1つのEVモータ設計の選択肢が現れました。他励式同期機(Separately Excited Synchronous Machine 、SESM)です。図2に回路図を示します。この新しい EVモータ技術は、長年にわたり産業システムで一般的に使用されており、PM機およびIM機に代わる選択肢として提案されています。この機械は、巻線形三相ステータと巻線形単相ロータで構成されています。ロータは、一対のスリップリングを使用して電圧がかけられますが、これは信頼性の懸念により望ましくありません。ただし、この構成の場合、ロータの磁束を直接制御できるため、制御の面で大きな利点があります。PM 機は、低速・高トルクの要件に対応するために大きな磁束で設計されています。この大きな磁束は、高速では望ましくなくなり、弱め界磁を用いて減少させなければなりません。これは、磁石により発生する磁界を低減するために、ステータが逆磁界を発生させることで、高速作動を実現する方法です。SESMは、ロータの電流、つまりロータの磁束を完全に制御できるため、高速作動で必要なレベルまで磁界を低減できます。ちなみに、これは平均的なEVが大半の時間を費やす動作地点です。

図 2 他励式同期機

これらの代替の機械設計は、xEV業界が今でも根本的なレベルで進化しており、技術革新により半導体業界にとって将来多くの設計のチャンスが生み出されることを示しています。当社は、SESM界磁コイル電流の制御に使用される複数の励磁機モジュールソリューションを開発中です。

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