現在、世界の自動車業界は、ほとんどの車載照明アプリケーションにおいてLED照明を使用する利点と価値を理解しています。LEDは、エネルギー効率、長寿命、低放射熱、信頼性、HLD(high lumen density、高ルーメン密度)などの特徴により魅力的な技術です。オン・セミコンダクターのStrata対応・車載LEDテールランプ 評価キット は、この重要な車載アプリケーションのLEDシステムを評価するために、Strata Development Studioを使用する使い易いプラットフォームを提供しています。
新しい評価キットは、I2C 制御可能な12 チャネル 60 mA LED リニア電流ドライバであるNCV7685を搭載し、12個の独立制御式のパルス幅変調(PWM)チャネル、可変PWM周波数、単一抵抗による電流設定、LED診断などの機能を備えています。また、CAT5171 デジタル・ポテンショメータ、FPF2193 ロードスイッチ、NCV47822 デュアルチャネル・ハイサイド・スイッチ、FPF2700調節可能電流制限 ロードスイッチ、NCV8853 降圧型コントローラ、NCV5173 昇圧レギュレータ、NCT375 温度センサー 、NCS214R 電流センスアンプなど、オン・セミコンダクターの他の主要部品を使用しています。

図 1 ブロック図
ここからは、Strata搭載車用LEDテールランプ 評価キットに関して順を追って説明します。まず、Strata Developer Studioをダウンロードしてインストールします。次に、キットに同梱されているミニUSBケーブルでボードとStrataを起動しているパソコンに接続します。接続するとボードが自動的に検出されます。「Open Platform Controls(プラットフォーム制御を開く)」ボタンをクリックすると、コントロールユーザインタフェース(UI)へにすぐにつながります。制御UIのナビゲーション・タブは使いやすく、総合的に評価できるように設計されています。
左端の最初のタブは、「Car Demo Mode(自動車デモモード)」です。これを選択すると、通常の自動者のテールランプとヘッドランプのエミュレーションが自動的に有効になります。デフォルトでは、自動車の左右のハザードランプが毎分80回点滅するように設定されています。ブレーキランプ、バックランプ、方向指示器、およびランニングライトは、ユーザインタフェースの右側のクリック可能なコントローラを使用して設定できます。左右の方向指示器のコントローラを使用するには、ハザードランプを無効に設定しなければなりません。
「LED Control(LED制御)」タブでは、LEDドライバのI2Cレジスタを直接制御して12個のLEDチャネルを制御したり、直感的に分かる使い易いユーザインタフェースを使用したりしてPWNを制御できます。
「Power」(電源)タブは、入力電源、および評価ボード上のさまざまな電流、電圧、および温度の遠隔測定値を制御します。デフォルトの電源設定は、USB VBUSの調節可能な出力ブーストコンバータを使用し、LED電源は約2Wに制限されています。外部電源は、より高出力の動作のためにバナナプラグまたはたる形コネクタを介して接続できます。LEDストリング電圧は、オンボードの昇圧または高圧電源、もしくは外部のバナナプラグ/たる形コネクタから直接供給されます。
「SAM(stand-alone mode、スタンドアロン・モード)、OTP(one-time program、1回限りのプログラム)、およびCRC(cyclic redundancy check、周期的冗長性チェック)」タブでは、NCV7685を使用してSAMおよびOTPレジスタへアクセスすることができ、マイクロコントローラがI2C通信を介してLEDドライバ を設定する必要はありません。I2CアドレスおよびCRCは、デフォルト以外の値に設定することもできます。

図 2 プラットフォームコントロールUI
概略図、レイアウト、ブロック図、使用説明書、テストレポート、データシートなど、プラットフォームに付属する資料が提供されており、 Strata Developer Studioの「Documents(ドキュメント)」タブからも入手できます。

図 3 プラットフォームのドキュメント
Strata対応の車載LEDテールランプ 評価キットでは、LED車載照明におけるさまざまな重要な設計パラメータのテスト、測定、および制御に関わる包括的な評価を体験することができます。設計エンジニアがこのソリューションは、車載照明アプリケーションとの互換性と、完全に適合するか否かを判断できます。車載LEDテールランプソリューションは、ダッシュボード、RCL(リア・コンビネーション・ランプ)、DRL(デイタイム・ランニング・ライト)、フォグランプ、CHMSL(センター・ハイマウント・ストップ・ランプ)アレイ、方向指示器、その他の外部変調型アプリケーションに適用できます。
当社のStrata対応・車載用LEDテールランプ 評価キット について、また設計にいかに活用するかについては、以下の情報をご参照ください!
Strata対応の車載LEDテールランプソリューション (Electronica 2020で紹介)
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