容量性負荷と位相マージン

著者:  Farhana Sarder  - 08-04-2017 

オペアンプの出力にコンデンサ接続すると、なぜ発振するのですか?

オペアンプによる容量性負荷の駆動では、微妙な問題が起きることがあります。負荷キャパシタンスが高すぎると、不安定になりオペアンプの出力が発振します。負荷キャパシタンスが増加すると、位相マージンが低下します。オペアンプの出力が発振する場合、最初に負荷をチェックすべきです。

図1 オペアンプの出力の容量性負荷により、発振を起こすことがある

負荷キャパシタンスには、出力に接続されているキャパシタンス、そしてPCBやプローブなどシステムによる外部または寄生キャパシタンスが含まれます。このキャパシタンスは、位相遅れを増加させ、位相マージンを減少させます。負荷キャパシタンスは、内部の出力抵抗と相まってポールを発生させ、ゲイン/位相図を変化させます。この動作は、図2に示されています。

2 NCS2005のゲイン/位相図と周波数

 

たとえば、オン・セミコンダクターの NCS2005は、最大1 nFの容量性負荷を駆動するために設計された8 MHzのオペアンプです。負荷キャパシタンスの増加とともに位相マージンがいかに素早く低下し始めるか分かります。1 nF の負荷キャパシタンスの場合、位相マージンは約 25~30°に低下します。これは、最小限の位相マージンであり、システムは経験則に基づいて設計すべきです。負荷キャパシタンスが25 pFへ小さくなると、ゲイン/位相図においてポールを高い周波数へ押し上げ、位相マージンは65°へ改善します。

位相マージンを改善するもう1つの方法は、出力に小型の直列抵抗を追加する方法です。通常、10 Ω~50 Ωの抵抗が使用されます。この直列抵抗は、基本的にオペアンプの出力を負荷キャパシタから隔離します。フィードバックは、直列抵抗の前のオペアンプの出力から行われます。通常、外部の直列抵抗は、オペアンプの出力抵抗よりも大きいため、位相のシフトは、オペアンプではなく圧倒的に出力抵抗により生じます。この方法の欠点として、追加したレジスタ、あるいは外部のRおよびCで作られたローパス・フィルターからの限定的な周波数応答によりDCエラーが発生しますが、これを回避するための他の(より複雑な)方法があります。

3 コンデンサの前に抵抗を追加することで、位相マージンが改善できる場合がある

最後に、位相マージンを改善するもう1つの方法は、回路のクローズドループのゲインを増加させる方法です。ユニティーゲインは、低い出力インピーダンスにより、安定性に最も敏感です。

オペアンプを選ぶ場合、位相マージンが容量性負荷にどのように応答するかチェックすることは常に良いことです。NCS2005など一部のオペアンプは、より大きい負荷を駆動するように設計されています。他のオペアンプの場合、振動に気付いたら、このような位相マージンを改善するための方法を試してください。

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