モジュラー型設計アプローチを使った車載カメラ開発フェーズの最適化

著者:  Steve Harris  - 03-03-2017 

自動車業界が完全自律走行車の実現に向けて急速に進む中、イメージングカメラの数と種類も増加しています。カメラの種類として、バックビュー、サラウンドビュー、前方の先進運転支援システム(ADAS)、カメラミラー交換システム(CMS)、およびドライバー監視などがあります。驚くことに、市販車のなかには、すでに12個以上のイメージセンサを搭載している車両があります。

各カメラは、解像度の違い、光学フォーマット、カラーフィルタ配列(CFA)、レンズタイプ、自動車安全性要求レベル(Automotive Safety Integrity Level、ASIL)機能、伝送プロトコルなど独自の機能を備えています。劇的な市場の拡大とカメラの種類の多様化により、開発の効率化が不可欠になっています。

 

この業界では、一般的に実験室でカメラを評価するための十分なツールが整っていますが、設計者が現実的なシナリオで開発するツールは整っていないことが多々あります。現在、自動車のOEMメーカー(相手先商標製品の製造会社)、Tier-1 および Tier-2 サプライヤ企業、および独立系ソフトウェアベンダー(ISV)は、カメラの設計段階で数十万ドルを費やしています。必要なアプリケーションに適合する柔軟性と車両に簡単に取り付けられる機能を備えたモジュラー型のコンパクトな開発システムにより、コストを劇的に削減し、資源をより効率的に使用し、商品化の期間を短縮できる可能性が高まります。

 

これを念頭において、オン・セミコンダクターはモジュラー型車載リファレンスシステム(Modular Automotive Reference System、以下MARS)と呼ぶ革新的な開発ツールを生み出しました。MARSは、標準の基板とコネクタを使用して、さまざまなイメージング・コンポーネントおよび伝送プロトコルを組み合わせることができます。これは25mm2 の小型基板のセットで構成されており、各基板には1つまたは複数のイメージング・コンポーネントが組み込まれています。

 

オン・セミコンダクターの車載用イメージセンサ(またはSoC)の各製品には、MARS基板が用意されています。つまり、設計者がこの基板をほぼシームレスに交換して、当社のすべての種類の車載センサをテストすることができます。すべての基板は、車載用イメージングシステムの設計チームの希望どおりに組み合わせるせることができます。各コンポーネント基板は、相互接続において信号/パワー定義に一貫性があるため、ユーザーは各基板を交換し、実験用のさまざまなオプションを作成できるため、カスタム基板を製造する必要がなくなります。

 

イメージング業界は、ほぼ全体として、Devwareと呼ばれるオン・セミコンダクターのセンサ/ISP評価ツールを最高クラスのツールとして認識しています。設計者は、マッチングのとれたデシリアライザとアダプタを使用することにより、小型のMARSカメラ基板を車両に取り付けて、当社の世界トップクラスの評価ツールを現実的なシナリオで使用できます。また設計者は、ECUシステムを既に持っている場合、MARS カメラを直接接続できます。MARSは既存のベンダーおよび伝送規格を使用しているため、カメラを起動するまでの作業が非常に容易です。

 

MARSは実験室と現実的な開発のギャップを埋めます。これは車載カメラ設計を本当の意味で最適化できる完全な開発システムです。

 

詳しくは、ウェブキャスト「Introduction to MARS (MARSの紹介)」をご覧になるか、MARS製品推奨ツールを使用してカメラを設定してください。

 

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