自動車の48V電源、ついに実現?

著者:  Deres Eshete  - 02-13-2017 

低排出ガス基準への流れと、アクティブ・サスペンション、回生ブレーキ装置、さまざまな電気モーターおよびポンプなどの自動車の高電圧アプリケーションにおける電子部品の増加が相まって、高電圧の12Vレールの導入を検討する必要性が高まっています。自動車業界は、90年代の42Vの提案に始まり最終的に48Vに落ち着くまで、数十年に亘りこの高電圧ノードを検討してきました。48Vレールは、60Vのショック限界値を回避する十分なガードバンドを有するため、追加保護、オレンジケーブルや接続、およびメンテナンス時や事故発生時の特殊なサポート機器などが不要です。 

12V/48Vデュアル・アーキテクチャの主な目標は、スタート・ストップや回生ブレーキ装置など、現在使用されている既存のマイルドハイブリッドおよびマイクロハイブリッド技術を最適化することです。48Vシステムにより、部品の加熱・冷却、ロール安定化システムなど、現在機械式ベルトで駆動している電力消費の多いアプリケーションを電動化できます。将来の目標は、電気式パワーステアリング(EPS)など、既に電気化されている既存のシステムを選択して慎重に改善することです。このような改善により、電気システムの効率化および組立技術の簡素化を実現し、全体的なシステムコストを削減できます。見積りによると、48Vマイルドハイブリッド・システムは、CO2 排出を平均10~20%削減できます。システムコストは上昇しますが、48Vシステムは、フルハイブリッド車および電気自動車よりも最大50%安くなると予測されており、2020年までにCO2 排出を1㎞あたり95g未満に抑えるという厳しい要件を満たすための妥協点として優れています。自動車メーカーは、現在P0~P4の範囲で用いられているPx用語により想定された、複数の48Vシステムの構成を検討しています。下記の図で、P0はBSG、それ以外のPxはドライブラインや車軸への電気モーターの追加分です。 

 

 

オン・セミコンダクターは、自動車の12V/48Vデュアル電源アーキテクチャ・システムに向けて、12/48 DC/DCコンバータを対象とした複数の48Vシステムソリューションおよび48V負荷の増数に向けたソリューションに取り組んでいます。当社の80/100V MOSFETは、標準TO (トランジスタアウトライン)パッケージなどのさまざまなディスクリートパッケージおよびコンパクトで効率的な設計向けの小型の5x6mm フラットリードパッケージで入手できます(NVMFSファミリ&パワートレンチ技術 MOSFET)。また、オン・セミコンダクターは、48V DC/DC向けのAPM19(80V 135A FTCO3V85A1)、BSG スタータ・ジェネレータ・アプリケーション向けのAPM17(80V 540A FAM08A50DT1)など、MOSFETモジュールも提供しています。特定のモジュールを構築するお客様向けに、ベアダイ・ソリューションも提供しています。さらに、ドライバ(NCV5183 & FANxx ファミリ)も提供しており、当社の80V CMR (コモンモードレンジ)電流検出増幅器のNCV40xファミリは、48Vネットに適しています。オン・セミコンダクターは、eFuse技術を用いた 48Vシステムの保護を対象とした次世代のソリューション、および GaNを用いてDC/DCを小型化に向けたワイドバンドギャップ・ソリューションによる重量とスペースの節約にも取り組んでいます。

 

48Vシステムの開発における課題は、標準化、システム定義の拡張、アーク放電とヒューズなどの特定分野の懸念など、さまざまな形で存在します。48Vの最新の仕様は、LV148/VDA320において存在しますが、さまざまな地域と自動車メーカーからの見解および要件を網羅した幅広い世界全体の標準を設けることで、自動車の48Vシステムのシステムおよびコンポーネントの開発と受け入れを加速化できます。ISOは、このような仕様を開発するためにISO21780標準化グループを設置しました。アーク放電とヒューズに関するもう1つの問題は、48Vのハイパワー負荷の数の増加により、またわずかなショートでも検知して故障時にスイッチを切れるように(安全ヒューズの開発に加え)電力分配を使用して電流の経路を電子的に監視する必要性とともに生じます。また、48Vおよび12Vシステムは、常に分離しておく必要があります。12Vと48Vがショートすると、すべての12Vの制御装置および負荷に大きなダメージを与えます。結果として、アーク放電および損失は最優先課題であり、自動車用の12V/48Vデュアル電源システムに課題をもたらしています。解決すべき課題はありますが、最近のレポートによると、2020年までに48Vシステムの車両の市場は300~500万台に達すると予測されています。

 

 

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