8月 09, 2021

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信頼性や技術力に優れた革新的なクルマがあふれる市場では、リーダーシップを発揮することはもちろん、注目されることも難しいものです。しかし、SUBARU社(以下、スバル)は、日本市場向けの新型レヴォーグで再びそれを成し遂げ、2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。


レヴォーグは、先進技術を車両全体の随所に採用することで、「より快適に、より安全に、より楽しく」をさらに推進しています。レヴォーグに搭載されている数々の救命・省燃費技術の中でも、特に注目されているのが先進運転支援システム(ADAS)の EyeSight(以下「アイサイト」)です。「アイサイト」は、スバルとオンセミ(onsemi)のイノベーションパートナーシップによって実現されたもので、オンセミはイメージセンサ技術を提供しています。実際に、「アイサイト」は、スバルの新車販売台数の94%に搭載されており、消費者にとっての先進安全性の重要性を如実に表しています。

「アイサイト」は、車両が道路を見通すことで衝突を防ぎ、また、全車速追従クルーズコントロールの効率を最適化することで燃料を節約します。また、ドライバーの視線の動きを感知し、前方の道路から目を離した時間が長くなると警告を発する、スバルの受賞歴のあるドライバーモニタリングシステムも、このコラボレーションによる製品です。

スバルとオンセミは、高度な技術と革新的なデザインを用いて、ドライバーと搭乗者の安全を守るための自動車のあり方を再考しています。「アイサイト」は、立体的なマシンビジョンを用いて、道路状況、信号、潜在的な危険を識別し、その情報をもとに車両を制御するとともに、ドライバーが緊急に行動を起こす必要がある場合には警告を発します。

事故の主な原因がヒューマンエラーであることを考えると、「アイサイト」やドライバーモニタリングシステムなどの技術は、事故を減らし、人命を救う世界に向かう道を切り開いています。自動車と道路の安全はますます自動ビジョンシステムに依存しており、イメージセンサは、その中核をなすものです。それによって、全体的な性能と、救命する数や傷害を回避する数を左右する、重要な差別化要因となっています。

オンセミは、カメラベースのADAS向けに1億2,000万個以上のセンサを出荷しており、自動車メーカーのニーズに応える豊富な経験を持っています。スバルのシステムに採用された高性能センサは、高品質のデータを確実に取得し、処理に利用できるようにしました。

自動車は、天候や照明が急激に変化する厳しい環境で使用されるため、これらのすべてがセンサにとっての課題です。オンセミのセンサは、自動車のADASシステムのニーズに応えてきた結果、クラス最高のハイダイナミックレンジを実現し、シーンの明るい部分と暗い部分のディテールを確実に再現します。


道路標識や照明、車両照明のLED化により、消費電力や重量が大幅に削減され、車両やインフラの効率が向上しています。一定の電力を持つ従来の電球とは異なり、LEDはモジュレーション、つまり高周波でオンオフすることで、知覚される明るさと電力を管理します。使用する周波数に標準はなく、LEDの明るさを調整するために周波数を変化させているため、最新のセンサの高いキャプチャレートでは、LEDがオフになっている間に画像の一部がキャプチャされてしまう可能性があります。人間の脳はこの影響をほとんど排除しますが、高性能なセンサはこの影響を捉えます。

LEDフリッカ低減機能(LED flicker mitigation、LFM)は、当社の車載用センサの多くに搭載されている機能です。しかし、最高のパフォーマンスを実現するために、オンセミのエンジニアはセンサをさらに改良し、お客様の期待を上回るパフォーマンスを実現しました。

イメージセンサは、車が道路を見るための目となります。スバルとオンセミの緊密な協力関係は、オンセミの革新的なソリューションがいかに期待を超えて、より安全な自動車の構築に貢献しているかを示す一つの例です。