ADASパワーマネジメント:オン・セミコンダクターの新しい柔軟な ADAS電源ソリューション開発キット

著者:  Oriol Fillo  - 01-24-2020 

電源は、電子システムの土台です。電力がなければ何も機能しないことは誰でも知っています。特に、先進運転支援システム(ADAS)の場合、電力管理(パワーマネジメント)ユニットが異常動作すると、乗客および歩行者の身体に深刻な影響を与える可能性があるため、電力の供給源はさらに重要性を増します。したがって、ADAS は、信頼性の高い堅牢な電源装置を必要とします。

アプリケーション、温度サイクル、または強い振動で生じる機械的ストレスによって異なりますが、-40°C~175°Cの温度範囲などの厳しい環境で長年にわたり適切に動作する必要があります。さらに、この種のシステムは、ISO26262に基づいた機能安全に関わるASIL規格に準拠する必要があります。

このような課題は、オン・セミコンダクターが自動車業界のお客様に提供している中核機能と電力管理の両方を含む、高品質デバイスとシステムアプリケーションに関する優れたノウハウを適切に組み合わせることでのみ対処できます。

オン・セミコンダクターは、ADAS、電力管理、センシング、コネクティビティなど、幅広い車載アプリケーションの優れたサプライヤーとしての長年にわたる実績を通して培われた、適切な能力およびシステム知識を有しており、今日のシステムレベルで生じる複雑な課題に対処しています。ADAS向けの一般的な電源ユニットに対する高度な要件は、以下のように要約できます。

  • 6~18 Vの入力電圧で連続動作、耐ピーク電圧が最大40 V
  • プリレギュレーション5Vおよびポストレギュレーション≤3.3Vの出力レールにより最大40Wで異なるサブシステムに電力供給
  • AM帯域(500 kHz未満または2 MHz超)のスイッチング周波数
  • 温度と寿命全体にわたり、すべての出力電圧許容範囲を達成
  • 全体的な配線、負荷、および温度条件で安定した出力電圧を提供
  • 負荷/スルーレートに応じて、仕様に沿った過渡応答を達成
  • 車内のボードの用途と場所に応じて、通常105°Cまたは125°Cの高い周囲温度で動作できる非常に高い効率
  • 出力電圧を仕様の範囲内に収めるための「パワーグッド」などの監視目的の診断機能

このような幅広い要件により、すべてが各アプリケーションで同程度に達成されているわけではないことを考慮すると、異なる結果につながる、多くの異なるレイアウトアプローチの可能性があります。最終的に最適なソリューションは、効率性、堅牢性、信頼性、および安定性の観点から許容可能なトレードオフに依存します。したがって、システムレベルの幅広い理解は、各状況に最も適したソリューションを決定および考案するために不可欠です。

オン・セミコンダクターは最近、フレキシブル ADAS電力ソリューション開発キットを発売しました。これは、必要な要件を満たした、完全かつ徹底的にテストされた頑丈な設計となっており、プリレギュレーション5V出力およびプログラム可能なポストレギュレーション3.3Vレールを備えています。このソリューションは、優れた熱性能と最大96%の効率性を実現します。このような機能により、インフォテインメントやセンサーフュージョンなど、ADAS 以外の複数の車載アプリケーションに合わせて、システムを柔軟に適合させることができます。Strata Developer Studioがキットに組み込まれており、すべてが揃うことで開発サイクルを短縮し、市場投入までの時間を大幅に短縮します。この開発環境は、クラウドに接続されたプラットフォームであり、エンジニアがオン・セミコンダクターの技術を使用して容易に設計および評価できる、シームレスでパーソナライズされた安全な環境を提供します。

図1. フレキシブル ADAS電源ソリューションのブロック図

フレキシブル ADAS電源ソリューションは、2つの高効率な降圧ステージを備えたカスケードアプローチで開発されています。システムは、ポストレギュレーションの第2ステージにより、2.4MHzの高いスイッチング周波数で動作していても、0.6V~3.3Vで調節可能な信頼性の高い安定した低電圧レールを提供し、それにより出力フィルタの小型化を実現できます。また、アダプティブ・オンタイム(Adaptive On-time、AOT)アーキテクチャにより、過渡応答性が強化され、効率性が向上しています。この2段階の降圧の手法により、シングルステージのコンバータが、低い負荷条件(低いデューティーサイクル)で直面し、特に3.3V未満でレールの安定性を低下させる可能性のある限界を克服しています。

12Vのバッテリレールから5Vのプリレギュレーションは、低静止電流の車載用同期降圧コントローラNCV881930を用いて実装されており、410 kHzの固定周波数で動作し、スペクトラム拡散機能を備え、また内部補正されており、開発プロセスを促進します。このコンバータは、低RDSON のNVMFS5C460NL FETを備えており、低いオン抵抗とスイッチング周波数の最適な組み合わせと、小型のフラットリード・パッケージによる高い熱性能を実現しています。ポストレギュレーションステージは、同期降圧コンバータNCV6357 を用いて実装されており、最大5Vの入力から車載アプリケーションのさまざまなサブシステムへ電力供給できるように最適化されています。デバイスは、薄型の3.0 x 4.0 mm DFN−14パッケージに収められており、I2C プログラマブル出力電圧を介して最大5Aを供給できます。プリレギュレーションとポストレギュレーションのステージは、いずれも±2%の電圧出力許容差を保証しています。

図2. フレキシブル ADAS電源ソリューションキット

オン・セミコンダクターは、フレキシブル ADAS電源ソリューション以外に、ADASおよび車載サブシステム電力管理用の他のリファレンス・デザインも提供しています。特に関連性があるのは、シングルステージの30 W車載2 MHz同期降圧プリレギュレータNCV891930であり、このブログで紹介した2ステージ変換に対する代替ソリューションです。

さらに、同期降圧コントローラNCV881930 を用いたプリレギュレーションステージのバリエーションとして、30W および100Wが用意されています。

オン・セミコンダクターのADAS ソリューションの詳細を今すぐご覧ください! 

Tags:Automotive
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